令和に入り、また時代がグレートコンジャンクションという西洋占星術における時代の節目を超えて社会の価値観が急激に変化してきた。ものに縛られない生き方、型にはまらない価値観。そんな「自由」で「多様性」に満ちた時代への変化。
人の暮らしも、Technoly一辺倒、近代化一辺倒から、自然との調和や、古き良き伝統との調和、そこから生まれる新しい多様なライフスタイルが生まれていくことでしょう。
さて、そんな中で、自然と調和した持続的な生き方、ライフスタイルを模索してデザインしていくパーマカルチャー・デザイナーとして、電気電子技術、ビッグデータ・AI/人工知能とどう向き合っていくか? この数年ずっと熟考を重ねて来た。まずは哲学的、理念の領域から。
持続的な暮らしを支える、持続的なシステム、即ち持続的な制御システム。入力を極小化もしくは究極的にはゼロにして、システムから得られた出力から入力を賄う、フィードバックループを持ったシステム。
自然が持つ既にある仕組みを活用且つ、人が介在することによって、その効率を更に高めるシステムをデザインする考え方。それがパーマカルチャー・デザインであると言える。
そんなデザイン手法を習得したパーマカルチャー・デザインとして、身近にあるコンピュータ・システムに、その倫理哲学の息吹を与える。 それを小中学生の子供たちや、農的暮らしで日常に自然が組み込まれた方々と一緒に模索していく、そんな旅の始まり。
そんな温めていた構想の機会を与えてくれた宮城県川崎町の森の美術館。小中学生の子供たち、そして農的暮らしを送っている大人の方々と第一回の電子工作&プログラミング・ワークショップを開催した。
初回のカリキュラムとしては、内容そのものは普段、PCN(プログラミングクラブネットワーク)で行っているものをほぼ踏襲。まずは、森の美術館で取れた食材で調理した食事を、みんなで頂いてからワークショップ開始。
コンピュータは頭脳であるCPU以外に、クリスタル=水晶振動子という心臓の役割をする部品もあるんだよとか軽い電気電子豆知識も習得しながら。
乾電池で動かすことが出来、様々なセンサーやアクチュエータなどを好きに電子工作して、BASICというインタープリター言語(プログラミング後にコンパイル/リンクなどしなくても直ぐ実行できる簡単で直感的なプログラミング言語)を使って数時間のワークショップで、制御機器が作れる。コンピュータモジュール自体は2500円程度。そんなコンピュータモジュールを、部品バラバラ状態から、自分たちではんだ付けして完成させてからプログラミングを行う。この行為の意味は、修理不能な廃棄しか選択肢が無い現代の使い捨て文化へのアンチテーゼでもある。壊れても自分で部品交換して直せる。修理したり改造したりして長く使い続ける。そんな古き良き時代の普遍的な粋な文化を電気電子領域でも。
この根本の価値を、農的暮らしに役立てることが出来る電気電子機器を自作して修理して持続的に使い続ける、そして最上位の持続的暮らしにも結び付けていく。そんな活動を進めていきます。
まずは川崎町・森の美術館を起点にして。
ありがとうございます。
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